痛みの緩和
催眠により深くリラックスした状態では、痛みはまったく感じなくなります。浅い催眠でも、痛みが和らぐので、痛み止めや麻酔の量を減らすことができます。 私のヒプノセラピーの学校のクラスメートは、サンフランシスコ郊外の歯科技工士で、ヒプノセラピーによる麻酔を行っています。マリン郡では、特にホーリスティック治療とニューエイジについてよく知っている患者さんがいますので、この歯医者さんでは患者さんの希望により、ヒプノセラピーを治療に取り入れています。
体の痛みは、ときには心の痛みから来ていることもあります。痛い、痛い、と訴える患者さんには、まずその訴えをじっくりお聞きします。どこがどのように痛むのか。いつごろ、どのようなきっかけで痛みが始まったのかなど、詳しくインタヴューすることは、セラピーの方針を決める上で大切なだけではありません。訴えに耳を傾けてさしあげるだけで、痛みが和らいだ患者さんもいます。
慢性の痛みは、その痛みがやってくる予感、前触れの不安、痛みがやってきたときの苦しみの記憶、痛みをいつも抱えている憂鬱、絶望感、怒りときりはなせません。深くリラックスしたとき、痛みがほとんど無くなることを体験すると、それだけで心身共に休まります。そして、自己催眠を教えてあげることにより、その状態を自分で再現できるようになります。
 痛みの緩和例
85才の男性クライアントは、尾てい骨損傷のため歩行困難で
移動は車椅子に頼っていました。慢性の筋肉痛と不眠に悩まされていました。
痛み止めの服用は副作用のため限界に来ており、
なんとか痛みから解放されたいというリクエストでした。
ヒプノセラピーにより深いリラクセーション状態を得ることが
でき、その間痛みをまったく感じないようになりました。
また催眠から覚醒したときも、睡眠剤なしで深い睡眠が得られ、
こわばった筋肉が安らぎ、関節痛が軽減しました。
副作用の強い鎮痛剤の量も減らすことができました。
この患者さんは通院を続けると共に、マッサージ療法と
ヒプノセラピーを併用されることにより、
現在は杖で歩行することができるようになりました。
症状改善
病気や怪我などは、「自己治癒力増進」および「痛みの緩和」の項に書いたように、ヒプノセラピーを通常の医療と併用することにより、回復、治療を促進できます。また、症状に合わせたヒプノセラピーのCDを自宅で聞くとよいでしょう。
通常の治療では、回復の見込みの無い方でも、ヒプノセラピーを試されると、何らかの効果があることがあります。ヒプノセラピーは、代替医療と言うよりは、現在の治療を側面から支える道具だと思います。病気の深い心因をとり除いたとき、劇的に症状改善した例はたくさんあります。
クライアントのケースに合わせて、クライアントのペースで、いっしょに原因を探っていきます。ケースにより、年齢退行療法・過去生療法がしばしば効果を上げます。発症や、感染の根本原因は覚えていないくらい遠い昔であることがよくあるからです。 原因がわかったとき、その状況を乗り越えるきっかけができます。古い怒りや悲しみが表面化したとき、その感情から顔をそらさず、受け止める勇気がわくように、お手伝いするのがセラピストの役目です。 私達はみな、遠い昔の傷を忘れて生きていますが、それがしばしば、今のあなたの躍進にブレーキをかけているのです。 信頼できるセラピストを選び、自分の心を開いていく勇気が必要です。
 恐怖の緩和例
55才の乳がんのクライアントは、毎週点滴による薬物療法を受けて
いましたが、点滴の針に対する恐怖感をいだき、
治療が困難になりました。この心理療法のために、
約45分のリラクセーションの
特注カセットテープを作成しました。
点滴の前にテープをウオークマンで聞き始めると、
筋肉の緊張を避けることができ、
前よりずっと楽に血管に針を入れることができるようになりまし
た。リラックスすることにより、
心理的にも落ち着いて点滴治療を受けることができるようになり
ました。点滴、服薬などの恐怖の緩和には、ヒプノセラピーのテープや
CDが有効であることもあります。また、閉所恐怖症のために
MRIを受けることに困難を感じている方には、特注テープ・CDを
お作りすることができます。
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文責及び著作権:臨床ヒプノセラピスト・やのうせつこ
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