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Aの発音



    私は5年以上もアメリカに住んでいて、いまだに「A」の発音に苦労しています。 先日もがっかりしてしまいました。グロッサリー・ストアにリップクリームを買いに 行った時のことです。
    「Where is Chap Stick?」(リップクリームはどこですか?)と店員に尋ねると、済まなさそうに
    「Sorry. We don't have chopsticks.」(すみません。お箸は置いてません。)と 答が返ってきました。もちろん、そのあとすぐに話は通じましたが、 またもや私の自信はがらがらと崩れたのです。

    原因は、やはりはカタカナでしか英語を理解できていないところにあります。
    例えば、hat、hut、hotと言う単語がありますが 、"hat"も"hut"もカタカナではハットになります。 これだけでも面倒ですが、更に、"hot"は日本語ではホットですが、アメリカでは、特に中西部ではハットになります。 カタカナの「ア」になる発音が3つもあるのです。

    "O"の発音はイギリスでは「オ」ですが、アメリカでは「ア」にぐっと近くなります。 本社からのパンフレットに "KONJO (Japanese fighting spirit)"という言葉が 使われていて、それを見たアメリカ人スタッフがガッツポーズを作って、得意げに 「カンジョー、カンジョー」と叫んでいました。それを聞いて僕には「勘定」と言う言葉しか思い浮かばず、 ローマ字の限界を示す良い例だなあ、と苦笑したものです。
    8月に、シカゴの日系人の方のお祭りで「銀座ハラデー」というのがあります。「ハラデー」と カタカナで書いてあるのを見て、それが「ホリデー」のことだと気がつく日本人はそう多くはないでしょう。 このお祭りがいつの頃からあるのかは知りませんが、ハラデーと名付けた人たちは自分の耳に 忠実だったのではないかと思います。
    "O"の発音はカタカナの「オ」を「ア」に近づけて発音すれば良いようです。「オ」と言っても大体通じます。

    "hut" の "U"が、私には苦手です。"hot" と"hat" の2つの「ア」がそれぞれ特徴があるので、 何とかなるのですが、これは適当に日本語の「ア」でごまかしています。 友達に頼んで何度も発音してもらうのですが、いまだに分かりません。 この発音が入る単語を聞きかえされると、途端に顔から血の気が引きます。

    では "hat"の "A"はどうでしょうか。アルファベットの"A"は大体これなので、日本人は「ア」と発音しがちですが、 失敗の元です。これは思いっきり口を四角に開けて、どちらかと言えば「ヒャット」と発音しないといけません。 中途半端に発音すると、"O"の発音と間違えられることが多いようです。 冒頭の私の失敗もこのパターンです。
    アメリカ人に「乾杯」のスペルは "KOMPAI"で良いのか、と聞かれたことさえあります。
    日本人のお母さんが子どものバックパックを買いに行ったところ、いくら「バックパック」と言っても通じなくて困っていたら、 横から子どもが「ビャッ、ピャッ」と言ったらすぐに通じた。なんて言う話を読んだことがあります。 確かにそう思って聞くと、"back"は「バック」ではなくて「ビャック」と発音されています。
    ファックスは "fax"で英語でも通じますが、日本人は中途半端に発音していることが多いように思います。 アメリカ人には"fux"に聞こえてしまうこともあるそうです。
    同じ理由で、私には "F.A.Q."(frequently asked questions)を口に出して言う勇気は とてもありません。

    Keiichiro


    P.S.
    先日テレビを見ていたら、「次は、バンザイの話題です」と聞こえて、「ドキッ」と したことがあります。
    「万歳!」はどちらかというと、日本人の特殊性を語る時に出てきそうな言葉です。 大勢で万歳をしているシーンや、「天皇陛下、万歳!」と言いながら玉砕をしていった 日本人兵士の話は、こっちの人には異様に写ります。
    ドキドキしながらテレビを見ていると、そこに出てきたのは何と、「盆栽」でした。 BONSAIは、英語になった日本語の一つです。でも発音はアメリカ的にはバンザイに なるようです。私は、思わずニヤリとしてしまいました。

    ご注意
    ここに書かれていることは、イギリス英語には全く当てはまりませんので、 念のため。


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