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Mr. の誤解
某日系企業のアメリカ人管理職の方の発言です。郷に入りては、郷に従え。アメリカで 仕事をするからには、日本人て変な奴等だなどと思われて、メリットがあるはずがあり ません。 でも私は、これを聞いてむっとしたのです。これは日本人は堅苦しい人種だという偏見 に基づくものだ。日本人にもいろんな人がいます。勝手に決めないでください。 では、どうしてそんなことを言うのでしょう。理由は簡単です。私たちが普段何気なく 身についていることが、他の国の人には、違ったニュアンスで捉えられるのです。これ は、お互いの文化をいかに理解するかの問題です。 アメリカ人は、親しい間ではファーストネームで呼び合います。Mr. を付けるとずいぶ んよそよそしくなるようで、部下からも、ファーストネームで呼ばれることを好む人も 多い、と聞きます。そんなアメリカ人には、名字に「〜さん」をつける日本人はずいぶ ん堅苦しい人種だなあ、と思えるのでしょう。 でも、この「さん]は、決して堅苦しいものではないことは日本人なら誰でも知ってい ます。某社では、社内のコミュニケーションを良くするために、「さんづけ運動」なん てのをやってるぐらいです。私の場合、部長や支店長を「〜さん」と呼ぶことはとても できることではないですが、Mr.〜ならば、十分丁寧です。 Mr.が関係を堅苦しくするのに対して、「さん」は柔らかくします。この2つの言葉の 意味は大きく異なるのです。にもかかわらずこの2つを同じと考えるから、日本人は堅 苦しいとの誤解が生まれるのです。前述のアメリカ人は、日本のことを知っている振り をしているだけで、本当は昔からの固定観念で話をしている。本当の日本語や日本人 の文化を理解していないんじゃないか。私はむっとしたのです。 あれれ? Mr.と「さん」がそんなに意味が違うんだったら、どうして私たちは学校で Mr.は「さん」、「さん」はMr.と習ったのでしょう。おかげで、気が付くと私の職場で も、日本人だけがお互いをMr.で呼び合っているではありませんか(もちろん英語の時 だけですけど)。きっとアメリカ人から見れば、ずいぶんと浮き上がった世界ではない でしょうか? 今度は、私たちが考える番です。Mr.は 「〜さん」ではなくて、「〜殿」と訳さないと いけないとしたら、または、「殿」ぐらい堅いとしたら(その間ぐらいだと思いますが)、 私たちが習った英語は間違えているかも知れません。いつからMr.が「さん」と訳され ているのかは知りませんが、そろそろ見直してもいいのではないでしょうか。
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